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更に寄せられた真田の眉がそれを非難するから、「ここ、会社だよ」と小さく訴える。
──それでも、
こうして真田と2人きりなのは嬉しい、
なんて思っちゃってるんだけど。
「お前、園田さんも狙ってんの」
「は?」
「……だから、昨夜の」
「違うって言ってるでしょ。しつこい」
自分でそういう誤解を招こうとしてやったことなら、ビッチぶってあしらったっていいんだけど。
違うから、本気で頭に来る。
顔色からあたしの不機嫌を読んだらしい真田は、気まずそうに肩をすくめた。
「先輩と同じ女と、とか嫌だろ。普通……」
「いい加減にして。ミルクティー、まだ熱いんだけど。ひっかけられたい?」
「そういうのは、やめろ」
「じゃあ謝って」
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