413人が本棚に入れています
本棚に追加
/781ページ
《梅雨の切れ間に》
はっくが幼稚園に通うようになり、もっぱら家族でのお出掛けは日曜日が中心になりました。
今は梅雨で雨の日も多く、中々外に出る機会がなかったのですが、先日の日曜日、久々にきれいに晴れたお出掛け日和になりましたので、はっくが前から行きたがっていた自然体験型の公園に出掛けてきました。
前エッセイにて何度か触れた(モリサンという名のカメが脱走していた)事がある場所ですが、中々本格的なゴーカートもあり、はっくお気に入りの場所です。
とっとも連れていくと喜びますので、その日はそこで休日を過ごす事にしました。
車でおよそ1時間強。
子供には・・特にとっとには少し長めの距離ですが、はっくもとっとも車に長く乗っている事を余り苦にしませんので、ギャーギャー言いながら流れ行く外の景色を眺めています。
・・と、そんな時でした。
助手席に乗っていた嫁様が
「あ!ほら見て、はっくん、とっとくん!あれがトウモロコシだよ!」
と声を上げたんです。
トウモロコシ。
イネ科の一年生植物にして、世界三大穀物の一つ。
2歳児とっとの呼び方は
「とーもろこし」。
4歳児はっくの呼び方は・・
「トウモコロシ」。
何度教え、何度訂正をかけても頑なに
「トウモコロシ」。
そりゃあもう、
「こいつぁコロシだぜ」
と言わんばかりに
「トウモ殺し」。
以前、トウモロコシを食べようとしない偏食はっくに
「はっくさん、君が愛してやまないポップコーンもトウモロコシから作られてるんだよ?」
と教えた所、
「またまたご冗談を」
と言わんばかりに
「へっへ」
と笑ってスルーされたイネ科の殺し屋が今、信号待ちで止まっている車の横にある畑で沢山風に揺られています。
最初のコメントを投稿しよう!