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ところでこの公園の近くには、地元で採れた野菜を安価で売っているお店が多くあります。
なのでここに来たついでによく野菜を買っていくのですが、今回、以前から気になっていた露地販売のお店を初めて訪問しました。
60歳後半くらいのご夫婦で営まれているお店なのですが、旦那様が物静かな反面、奥様がよく喋ります。
そりゃあもう、上沼恵美◯かよってくらいに喋ります。
そんな奥様のこの日のオススメは、朝採れの、しかも生でも食べれるトウモロコシだったのですが、多分30回くらいは
「ウチの野菜は有機野菜」
というキーワードを乱射しつつ、無造作に輪切りにされた生トウモロコシを差し出してこられました。
かじってみると、甘く、そして瑞々しくて大変美味しいトウモロコシです。
しかし黄金色に輝く茹でトウモロコシにすら価値観を見出ださないうちの小僧達に生のトウモロコシの良さが理解できるハズもなく、特にとっと・クルーズなどは
「モロコシ・インポッシブル」
と顔中で訴えています。
家では《美味しくない》だの《いら~ん》だの言いそうな場面ですが、一応沈黙を守っていたのは空気を読んだというよりも
「美味しいやろ!?な!どうや!?」
とマシンガンのように畳み掛ける奥様の言葉と、迫りくる顔面の圧力によるものだと思われます。
※結果、3本買いましたが、大変美味しく頂きました。
あと、ジュースにするため嫁様が赤シソを買い求めたのですが、
「ジュースにしたらキレ~イな赤色になって、そりゃあもう夏にはピッタリな爽やかさやで!!何てったってウチの野菜は全部有機(以下省略)」
と喋りが止まらない奥様。
奥様や旦那様が有機野菜に並々ならぬ愛情を注いでらっしゃるのはよくわかるのですが・・
話を聞いている間、炎天下に晒されっぱなしの我々の体力は、赤シソジュース並みにキレイな赤色に点滅しっぱなしでありました。
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