第8巻・はっく、パンツをはく

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その温かさに驚き、 「何だこれ……?」 とスマホから目を離し、左手に乗せられた物体に視線を移します。 そこにはコロリと転がった球体が一つ。 脳内で検索したはっくの持ち物のいずれとも合致しません。 一体彼は何を持ってきたというのか…。 そう首を傾げた時、リビングのドアが勢いよく開き、嫁様がパンツを持ったままで帰ってきました。 「はっくん!ちっちじゃなくて、うんちしてるやんか!うんちの時はちゃんとうん……」 とそこまで喋った後、嫁様の視線がワタシの左手に注がれ…… 一瞬の空白の後、嫁様の体がくの字に曲がりました。 「あーーはっはっは!!それ、はっくんの……!!」 その笑いを完全に表現すると3ページは消費するでしょうから割愛しますが、後半は 「イーーッヒッヒッヒッヒィーー!!」 という魔女そのものです。 エジプト神話のアヌビス神は真実の羽根と死者の心臓を天秤にかけて罪を量ると言いますが、右手にスマホ、左手にうん○を乗せたワタシは、この手で一体何を量れると言うのでしょうか。 驚愕のメーターを振り切ると、人間はフリーズしてしまうものらしく、この時のワタシもホカホカする球体を乗せたまましばらく放心状態でした。 そして爆弾を投下したはっくはと言うと… 「お……お気に召して頂けただろうか…」 とでも言いたげにエヘヘと笑いながらモジモジしています。 なぜに…… お前が恥じらう必要があるのだ……。 ちなみにはっくは今でもうんちを 「ちっち」 と言い張るトラップを仕掛けてきます。 彼がちっちとうんちを使い分け、人の手にホカホカしたものを乗せる事もなく、用を足せるようになるのは相当遠い未来だと思います。 ↓パンダパンツを被るはっく氏。 パパにホカホカしたものを提供した罪悪感はまるで認められません。image=482123446.jpg
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