僕の名前を呼んで！

２

そのあとも全て無視し続けたのにメールは来続けて、結局昨夜だけで20通近く。
朝には10通の新着メール。

『おはよう』『今日は休みだね』『何してるの？』『会いたいなー』

とりあえずバリエーションは様々。
女子高生並みで怖い。

「お前すっげー愛されてんじゃん！いいんじゃね！その流れで付き合っちまえよ！」

「ばか！僕男！透クンも男！ほも！ほもだよ！？」

「いいじゃん今の時代ホモサピエンスなんてザラじゃねーか！」

「腐った女の子には評判だけどね！」

「女の子だけじゃないぜ、今は。腐った男もいんだよ」

「なん……だと…」

僕が時代遅れなのか…！？
いやいや、そんなはずはない！
だって、それにしてはこの男、普通に僕のホモ事情を簡単に受け入れてるけど…

「ハルってホモなの？」

「ばっきゃろーめ！俺には愛すべき彼女がいんだよ！」

「じゃあ何で僕のホモ事情簡単に受け入れてるの？」

「先に言っとくけど…俺はお前を恋愛対象として見たことねーからな！友達だからな！幼なじみだからな！彼女いるからな！！」

「うんそれは重々承知済みだけど」

むしろホモだったらそれこそ困る。
僕の周りがホモの巣窟になっちゃうじゃないか。
やだよ、絶対それやだよ。