39人が本棚に入れています
本棚に追加
区切りが良かったのか、さっきの三倍くらい話してから透クンの話は終わった。
息がすごく荒い。
息継ぎすればいいのに。
けど…さっきの内容を聞いている限り、やっぱり彼は僕のことを女の子と勘違いしている。
これは、最終手段に出るしかない…のか……?
……迷っている暇はない、僕の今後の人生が関わってくるんだ。
なんとしてもここで、僕が男だ、という現実を見せつけなければ…!
さっきと同じように僕は透クンの手を引っ張って、でも一箇所違うのは、
「…っ!!!葉月ちゃん!!何してんの!!」
仕方ないから手を僕の下に持っていこう。
と、したんだけど。
今回は感づくのが早かった、触らせる前に手を抜かれてしまった。
「はっ、葉月ちゃんの胸はないけど!でも女の子、全員が全員、葉月ちゃんのように胸があるわけじゃないでしょ?心配しないで!俺はそんな葉月ちゃんの胸も愛せる自信あるよ!だから!だから!頼むから今はこの手を下に持って行かないで…っ!!!」
この子、絶対女の子の敵だ。
女の子に殲滅されるために生まれてきたに違いない。
絶対そうだ。
じゃないとこの子の生まれてきた意味がわからない。
最初のコメントを投稿しよう!