6/7
前へ
/26ページ
次へ
区切りが良かったのか、さっきの三倍くらい話してから透クンの話は終わった。 息がすごく荒い。 息継ぎすればいいのに。 けど…さっきの内容を聞いている限り、やっぱり彼は僕のことを女の子と勘違いしている。 これは、最終手段に出るしかない…のか……? ……迷っている暇はない、僕の今後の人生が関わってくるんだ。 なんとしてもここで、僕が男だ、という現実を見せつけなければ…! さっきと同じように僕は透クンの手を引っ張って、でも一箇所違うのは、 「…っ!!!葉月ちゃん!!何してんの!!」 仕方ないから手を僕の下に持っていこう。 と、したんだけど。 今回は感づくのが早かった、触らせる前に手を抜かれてしまった。 「はっ、葉月ちゃんの胸はないけど!でも女の子、全員が全員、葉月ちゃんのように胸があるわけじゃないでしょ?心配しないで!俺はそんな葉月ちゃんの胸も愛せる自信あるよ!だから!だから!頼むから今はこの手を下に持って行かないで…っ!!!」 この子、絶対女の子の敵だ。 女の子に殲滅されるために生まれてきたに違いない。 絶対そうだ。 じゃないとこの子の生まれてきた意味がわからない。
/26ページ

最初のコメントを投稿しよう!

39人が本棚に入れています
本棚に追加