二月、第二金曜日

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「……この、変、態――」  赤く潤んだ目、涙で濡れた頬。  そんな顔で睨まれるのも、悪くない。 「ここは初めてだったんだな。よかったよ」  呪いに似た響きの言葉に応じる俺は、加虐の悦びに満たされていた。 「開発済みだったら、流石に引いてた」 「ふざけ――うぐ」  腰を叩きつけて黙らせる。  内壁を突くようにして動いていると、しばらくして呻き声に吐息が混ざり始めた。 「どうやら」  顎を捉えて振り向かせ、 「嫌いじゃないみたいだ」  華奢な体に腕を回した。  腕に抱いたこの不埒な女を、今程愛しく、憎らしいと思ったことはない。  深く貫いて息をついた時、 「――けだもの、サディスト!」  俺を締め付けるくせに、悔しげに大きく叫んだ彼女。 「あんたなんか、最――」  濡れた頬に手を添えて、悪態をつきかけた唇を塞いだ。
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