二月、第二金曜日

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「!」  裸体がびくんと震えた。 「お願い、や」  俺自身に唯の潤みを擦り付け、固く閉ざされた口にあてがって捩じ込む。 「駄目、い、やああああっ!!」  苦痛にまみれた絶叫に心身が震えた。虐げる悦びと気持ちのよさに息をこぼしながら、ゆっくり、ゆっくりと進んだ。 「やだ!! 止めて、痛っ、ああ!!」  固まった肩、硬直したままの背中。  唯は綺麗な背中をしていた。  抱き合う度にその美しさを眺め、なめらかな肌に触れ、口づけることも、俺の喜びだった。 「息を吐いて、力を抜け」  握り拳をつくった両手の間に顔を埋めて耐えている唯の細い右手首を掴まえ、後ろ手に引いて引き寄せ、囁いた。 「……君の中、温かいよ」  唇を噛んで痛みと声を堪えているらしい。動く度に小さく呻いていた唯は横目で俺を睨み付ける。
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