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「……この、変、態――」
赤く潤んだ目、涙で濡れた頬。
そんな顔で睨まれるのも、悪くない。
「ここは初めてだったんだな。よかったよ」
呪いに似た響きの言葉に応じる俺は、加虐の悦びに満たされていた。
「開発済みだったら、流石に引いてた」
「ふざけ――うぐ」
腰を叩きつけて黙らせる。
内壁を突くようにして動いていると、しばらくして呻き声に吐息が混ざり始めた。
「どうやら」
顎を捉えて振り向かせ、
「嫌いじゃないみたいだ」
華奢な体に腕を回した。
腕に抱いたこの不埒な女を、今程愛しく、憎らしいと思ったことはない。
深く貫いて息をついた時、
「――けだもの、サディスト!」
俺を締め付けるくせに、悔しげに大きく叫んだ彼女。
「あんたなんか、最――」
濡れた頬に手を添えて、悪態をつきかけた唇を塞いだ。
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