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屈辱まみれの快楽を与えてやった妻は、身を細かく震わせている。
堪えきれずにくずおれる体を、ベッドに横たえてやった。
……いつか、殺してやる。
激しく乱れた息の下の、本当に小さな、途切れ途切れの呟き。
唯から離れた俺の体には、ところどころ赤いものが付着していた。
ベッドのシーツも例外じゃない――赤黒い染みから、脱力したまま横たわる唯の体に目を落とす。
「やってみろ」
俺は微笑んで返し、
「その時は、君も道連れだからな」
ティッシュペーパーに包んだものを屑籠に放って始末すると、隣に寝転んで唇を重ねた。
自然と手は熱を帯びたほっそりと白い左手を握り、薬指にあるものの感触を確かめている。
殺したいくらいに憎いなら。
絡めてきた舌を舌先で撫でて、吸い上げる。
どうして君は、こんな風に俺を求められるんだ……?
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