二月、第二金曜日

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 屈辱まみれの快楽を与えてやった妻は、身を細かく震わせている。  堪えきれずにくずおれる体を、ベッドに横たえてやった。  ……いつか、殺してやる。  激しく乱れた息の下の、本当に小さな、途切れ途切れの呟き。  唯から離れた俺の体には、ところどころ赤いものが付着していた。  ベッドのシーツも例外じゃない――赤黒い染みから、脱力したまま横たわる唯の体に目を落とす。 「やってみろ」  俺は微笑んで返し、 「その時は、君も道連れだからな」  ティッシュペーパーに包んだものを屑籠に放って始末すると、隣に寝転んで唇を重ねた。  自然と手は熱を帯びたほっそりと白い左手を握り、薬指にあるものの感触を確かめている。  殺したいくらいに憎いなら。  絡めてきた舌を舌先で撫でて、吸い上げる。  どうして君は、こんな風に俺を求められるんだ……?
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