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一人になった僕は塾の行き帰りも一人
以前は母が車で送ってくれていたが
弟に入れ込む為
それが出来なくなった
僕は電車を利用して行き帰りしていた
もちろん一人だ
塾から自宅に帰る
時間帯は帰宅ラッシュとかぶる
電車を待つホームは人でかなり混み合っている
僕はホームのアナウンスの通り黄色い線内にいた
が
反対側の電車から人が降り更に人が増えごった返す
その時だった
黄色い線より身体が前に出て
電車が来ている前に出たのは
直感でわかった
もう助からない
と同時に
死に対する恐怖と死にたくないという気持ち
聞いた事がある
死ぬ間際見ている風景がゆっくりに見えると
本当にゆっくりに見えた
電車も
自分がゆっくり宙から線路に落ちるのも
ゆっくりだから自分が泣いているのもわかった
「…」
死にたくないという気持ちの泣いてではなくて
僕まだ
まだ…
認めてもらっていない
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