第1章 ショコラな私

2/11
前へ
/40ページ
次へ
コピー用紙を取りに行く私。 エレベーターホールの隅にある機械室が倉庫も兼ねている。 静かにとびらを開ける。 薄暗い空間にそのまま入る。 片隅に積み上げられた、コピー用紙の前に立つ私。 扉が開き、誰か入って来た。 親しんだ匂いに包まれ、抱きしめられる。 唇が、ねっとりとした温かさにふさがれ、愛おしいものが激しく入ってくた。 彼の舌と私の舌が絡まり吸いあう。 たくましい腕に強く包まれ、心地よい軽い痛みに酔いしれる。 肌寒い季節だけれど、体が汗ばんでくる私。
/40ページ

最初のコメントを投稿しよう!

8人が本棚に入れています
本棚に追加