バレンナイwwwwドラゲナイwwww

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目の光彩を無くして常人とは思えないほど怖い笑みを浮かべたフロー。窓から出て一瞬でこの場から姿を消した。 「…………まるで嵐」 「属性は性格に影響するらしいですからねー。あの人は本当に典型的ですね。バカですし」 「はは……で、フェルマって誰なの?」 ミレアのちょっとキツい物言いに軽い微笑んだレトが、飛んでいくフローを眺めていた俺に訊いてきた。 「ちょいと隠密行動が得意な人見知り。あの状況でチョコを盗み出せる奴としたらアイツしか見当つかないからな」 あとフィレアなんかも盗み出せるけど、隠密行動が得意ってほどでもないしそもそもそんなことをする奴じゃない。フェルマは人見知りだが、物事を楽観視する傾向にあるので人のチョコを盗み出してもいいくらいに思ってる筈。 お灸を据えなきゃらならんのだよ……。 そこから待つこと数分。 「連れてきたわよ」 「お、おう…………」 フローが手にボロ雑巾と化したフェルマを持って帰ってきた。 どうやって見付けたんだとか、精霊王よくボコボコにできたなだとか、頬に付いてる返り血怖いなだとか、色々訊きたいことがあるけどムルへの愛が為せる技だと思い意識を戻す。 【そ、その声はセイム……? これは一体どういうことなのさ……?】 「その前に1つだけ質問。この家からチョコを1つ持っていかなかったか?」 【美味しそうだから1つ持っていって食べたのさ……それがどうかしt───】 「判決、有罪(ギルティ)」 俺がそう言うとフローはフェルマを羽交い締めにして、拘束を強める。俺はそんなフェルマに罰を与えるために、懐にしまっていたリーサルウェポンを取り出す。 後ろに居るみんなの目が憐れみに変わったのを感じるぜ。 【そ、その赤い液体は何なのさ……? というかぎるてぃって……】 「これ? トマトジュース。トマト嫌いだろうからちょっと飲ませてやろうと思ってな」 【フッフッフッ、甘いのさ。トマトは大好k──コボボッ!?】 腹立つ笑みを浮かべていたフェルマにトマトジュース(嘘)を無理矢理流し込む。 【○☆ー×!÷◇☆○□!?!??】 無理矢理流し込まれたことに驚いていたフェルマだが、流し込まれた物の正体に気付いたらしく瞬きを幾度となく繰り返して言葉になってない言葉を口から出す。 いやー、デストロイソースは相変わらずの威力ですな。
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