終わりからの始まり

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「まず最初に、君は死にました」 「そっか」 「そっかって……随分と軽いね」 「そうか?でも、落ちてる時にもう諦めてたからな、さして驚かん」 「そっか……まぁいいや。ここからが本題。君は寿命で死んだわけじゃない」 「え?寿命って何歳まで生きるとかじゃないのか?」 「それは君たちの世界での話、僕が言っているのはこっち、天界での寿命のことさ」 「命のロウソク的なやつのことか?」 「そうそう。まぁ、これを見てくれないか?」 そう言ってバリオンは俺に一本のロウソクを見せてきた。 「このロウソクはこっち(天界)に保存されている君の命のロウソクだよ」 そうバリオンが説明した俺のロウソクはいまだに火を灯しつづけていた。 「ちょっと待て、こっちのロウソクが消えてないってことは、俺はまだ死んでないんじゃないのか?」 「うん。本当ならね……でも君は死んでしまっている」 「あんたのミスじゃないのか?」 「とんでもない。でも、今回は特別なことが起きたからね。君の願いをいくつか叶えてあげるよ」 「本当か?」 「あぁ。僕は神様だよ?約束を(たが)えるなんてことは絶対にしない」 そう言うとバリオンは目を閉じ、「うんうん」と頷いた。
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