始めの一歩、末の千里?(>3<)/。・゜゜・

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「慎之助、流水が相手して欲しいそうだ」 「えっ…俺なんて未熟者が…」 「まあまあ、そう言わずに」 主将に背中を押され藍原は一歩前にでた。 「流水さん、よろしくお願いします」 「あ…お願いします」 慌てて礼をすると、藍原は一息吐き竹刀を構えた。 (ちょ…コイツ…すごい) 向き合っただけで伝わってくる。 軽く竹刀の先が触れた時、俺は悟った。 (コイツは、別格だ…) この地域では、同年代で俺より強いヤツなんていないと思っていた。 全国に行かないと無理だと。 こんな近くで… しかも、まさか中学生にいたなんて… 終わりの合図があると、藍原は静かに竹刀を置き俺の前に正座した。 面を外し両手を前につき、額がつきそうなくらい深く礼をする。 「ありがとうございました」 その姿はどこまでも美しく、気高ささえ感じた。 「ありがとう…ございました」 同じように礼をする俺に、初めて顔に中学生らしい嬉しそうな笑みを浮かべた。
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