始めの一歩、末の千里?(>3<)/。・゜゜・

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「いいなあ、藍原。流水さんに胸を貸してもらえて」 他の中学生達が羨ましがり藍原は取り囲んだ。 等の本人は、毅然としているようではあるが、心なしか口元がゆるんでいる。 「どうだった?」 主将が俺を見下ろした。 「どうもこうも…完敗ッス…強いッスね」 「だろ?チビッ子剣士の頃から表彰台の常連だから」 バンバンと俺の肩を叩く。 「早く言ってくださいよ。もう…自分の弱さを痛いほど思い知らされたッスよ」 「ははははっ…アイツがけた違いなんだよ」 「本当に強い。強さの質が違う。アイツと是非全国でやってみたい…」 「残念…高校では無理だわ。流水がダブらない限りカブらないわ」 そんなに下なのかよ… 中高生の一年は大きいんだぞ。 くそっ、余計悔しいじゃないか。 「昔から無表情な慎之助のあんな嬉しそうな顔、俺も初めて見た。先生が言うには、流水は慎之助の憧れの存在だってよ。せいぜい、少年の夢を壊さないでやってよ」 簡単に言ってくれるよな。 本気スイッチがもうひとつ入っちゃったよ。 「絶対に、全国までいってやる」 「言うね~」 「次にやる時に弱いまんまなんて自分が許さない…」 「期待してますよ~」 主将はそう言って笑った。
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