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「はい、八神です」
『ああ、八神くん
朝早くからすまないね。
娘の件だけど…』
きっと佐伯塔子は
この人には刃向わない。
けれど俺は…。
そう思いながら
携帯を握りしめる手に
力を込めた瞬間。
『明日からの出張に
娘も同行させることにした。
まぁスポンサー企業でも
あるから同行しても
何も問題はないだろう。
出張中にもう一度よく
お互いで話し合ってくれ』
「は?」
専務の言葉に違和感を感じて
聞き返した俺に返された言葉は
俺の予想をはるかに超えた
佐伯塔子の出した結論だった。
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