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「お前、ほんとによかったのか?これで」
将季までもが聞く
「いいんだよ。これで、あたしがここに来た目的果たせるし」
「目的・・・・・・?何だよ、それ?」
あっ・・・・・・・・・
やばい、あっさり喋っちゃった・・・・・・・
「あっいや。別に、ここならマネしながら国公立大狙えるかな~って甲子園の見込みもあるし」
「お前、何言ってんの?ここ最高順位準優勝だぜ?今はBest4だろ?まあ第一体育科の乃野原っていう超強い所あんの」
将季はそう言う
普通の人はきっとそう
先輩みたいな野球に貪欲になりすぎる人なんていない
特に将季なんてそう、全然貪欲じゃない
「分かってるよ。そのくらい」
「なら乃野原行けばいいじゃん、そこなら絶対いけるし、マネージャー席だって」
分かってる、分かってるって
「そのくらい分かってる、でも絶対多い、将季はさ甲子園出たいとかって思わないの?」
「それは思うよ。野球男児なら誰だって憧れる所、でもそこでスタメン取ろうと思ったら凄い苦労だぜ?だからここでスタメン取って準優勝したいって思ってる。でもできたら優勝はしたい」
「もし、勝ったらおもしろくないの?」
将季は先輩と同じことを思うのだろうか?
「なんかお前、隼大先輩と同じようなこと言うな、俺はおもしろいというか嬉しい、でもそれはムリだろ・・・・・・」
何かちょっとした失望感
「そうだよね。将季はそう言うと思った」
「だろ?ってかお前余計なこと藤本先生の前で言うなよ、俺中学の時ふじもんに結構子機扱いされたから、お前が入部するって言ったら俺、お前と一緒に手伝いだぜ、勘弁してくれよ~」
あっそうだった
将季中学の頃しょっちゅう子機使われた~とか言ってたもん
「別にいいじゃん、セカンドで小っちゃいんだから」
「お前な・・・・・・・・・」
やっば
この子背が小っちゃいの凄い嫌だったんだった
「ごめん」
「まーいいけど、毎日牛乳飲んで俺は大きくなるぜ!!いつかはショートの先輩越えてやる!!」
大声で言われた
まー親が背が小っちゃいからムリじゃないかな?
「あーはいはい、頑張って、頑張って」
「お前、気持ちがこもってねーよ!!」
はあ、めんどくさい
「別にいいでしょ」
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