第1話

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白濁したものを吐き出して全身の力が緩んだ瞬間、だった。 「う、あ」 冷やりとした何かを感じた直後、異物の侵入を確かに認識する。 「な、に?」 「何って、ローション」 「違……中、に」 「ああ」 ふ、と、先生が笑った気配。 同時に、中の異物が僅かに蠢いた。 「ふあ……!」 「指、だけど。僕の」 気持ちいい、と感じたワケじゃない。 なのに、さっき全部絞り出したばかりのものが その小さな動きに反応して硬く勃ち上がった。 「――痛い?」 窺ってくる先生は心配そうにしながら、 指の動きが止まらない。 冷たいと感じたぬるりとしたモノはローションなんだろう。 そのおかげかどうかは知らないけど、 「痛く、な……けど、気持ち、悪」 「こんなにしておいて?」 「あ!」 前にまわされた手で先端を撫でられ、 我慢できずに声が漏れる。 それと、同時に。 「や、何して」 多分。 後ろの指が、増えた。 「痛くないなら」 「は……!」 何かを探すみたいに、中を掻き回しながら 「すぐに良くなる」 先生は、そう言った。 やだ、いやだ、こんなの。 ――先生の顔が、見えない。 バックは嫌だと言っていた昔の女の気持ちが その時、なんとなく理解出来た。
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