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「一度、楽になろうか」
「え……先生?」
朦朧とした意識の中で言われた言葉は理解出来ない。
ぼうっとしている内に、足の上から降ろされた。
するりとどこかへ行こうとする先生を追おうにも足がふらついて、
診察台にもたれるように手を付いた。
視界から消えた先生の気配はデスクの方へ。
意味が分からない。
一時休憩?
それとも終わりってこと?
――『もう、止まらないよ』って、先生が言ったクセに。
なんでだよ、ここまでしておいて。
放置してどっか行くなんて。
疼いて、切なくて、惨めで。
泣きたくなった。
「――なっ」
それは、突然。
突然戻ってきたから、焦って膝が震えた。
背中から包み込むように抱きしめられて、
うなじに感じる吐息
手は胸を、わき腹を優しくなぞるように掠めて
ざらりとした舌の感触が肩から、
背中、腰
どんどん下へ降りてくる熱。
内腿を撫で上げられて、快感に足の力が抜けた。
ふらついた腰を後ろから支えられる。
熱く脈打つモノを握られたのと、
後ろに得体の知れない気配を感じ取ったのはほぼ同時だった。
「な……せん、せっ」
「楽になりなさい」
「やめ、汚――ッ」
前を弄られながら、
同時に後ろに感じるのは
先生の熱い息と、ソコに這う舌の動き。
既に限界に近かった俺が、
耐えきれるはずがなかった。
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