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白濁したものを吐き出して全身の力が緩んだ瞬間、だった。
「う、あ」
冷やりとした何かを感じた直後、異物の侵入を確かに認識する。
「な、に?」
「何って、ローション」
「違……中、に」
「ああ」
ふ、と、先生が笑った気配。
同時に、中の異物が僅かに蠢いた。
「ふあ……!」
「指、だけど。僕の」
気持ちいい、と感じたワケじゃない。
なのに、さっき全部絞り出したばかりのものが
その小さな動きに反応して硬く勃ち上がった。
「――痛い?」
窺ってくる先生は心配そうにしながら、
指の動きが止まらない。
冷たいと感じたぬるりとしたモノはローションなんだろう。
そのおかげかどうかは知らないけど、
「痛く、な……けど、気持ち、悪」
「こんなにしておいて?」
「あ!」
前にまわされた手で先端を撫でられ、
我慢できずに声が漏れる。
それと、同時に。
「や、何して」
多分。
後ろの指が、増えた。
「痛くないなら」
「は……!」
何かを探すみたいに、中を掻き回しながら
「すぐに良くなる」
先生は、そう言った。
やだ、いやだ、こんなの。
――先生の顔が、見えない。
バックは嫌だと言っていた昔の女の気持ちが
その時、なんとなく理解出来た。
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