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「やだ、いやだ、先生も」
目の前にあった耳たぶに噛り付きながら、さっきと同じことを繰り返し唱えた。
されたように相手も裸にしたいのに、身長差が邪魔して届かない。
ひとりだけ晒しているのは酷い羞恥だったし、
何よりも気持ちが『一緒に』を望んでいた。
それなのに、
先生は縋りついた両腕を引き剥がし
片手で両手首をまとめて頭上に抑えつける。
もう片手で俺をしごいたまま、剥き出しの胸の突起にしゃぶりついた。
「ああっ!」
女相手にも、そんなとこ舐めさせたことはなかった。
気持ちイイかもなんて微塵も想像していなかったのに、電気が走ったように身体を何かが駆け抜けた。
「あ、せんせ」
おかしくなりそうだ。
先生は俺のイイところを隈なく探し当てていく。
襲い来る快感に、もう耐え続けられない。
ひと思いに吐き出してしまいたい。
なのにそのギリギリのところで、先生は必ず緩める。
「先生、センセ、せん、せい」
何度も、何度も、そのヒトを呼びながら。
「ダメ、も……無理、センセイ」
悦の中でもがいている内に何個かネジが飛んで行ったんだろう。
「先生……好き……ッ」
言うつもりなんかなかった言葉が、
勝手に口から飛び出していった。
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