第1話

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「やだ、いやだ、先生も」 目の前にあった耳たぶに噛り付きながら、さっきと同じことを繰り返し唱えた。 されたように相手も裸にしたいのに、身長差が邪魔して届かない。 ひとりだけ晒しているのは酷い羞恥だったし、 何よりも気持ちが『一緒に』を望んでいた。 それなのに、 先生は縋りついた両腕を引き剥がし 片手で両手首をまとめて頭上に抑えつける。 もう片手で俺をしごいたまま、剥き出しの胸の突起にしゃぶりついた。 「ああっ!」 女相手にも、そんなとこ舐めさせたことはなかった。 気持ちイイかもなんて微塵も想像していなかったのに、電気が走ったように身体を何かが駆け抜けた。 「あ、せんせ」 おかしくなりそうだ。 先生は俺のイイところを隈なく探し当てていく。 襲い来る快感に、もう耐え続けられない。 ひと思いに吐き出してしまいたい。 なのにそのギリギリのところで、先生は必ず緩める。 「先生、センセ、せん、せい」 何度も、何度も、そのヒトを呼びながら。 「ダメ、も……無理、センセイ」 悦の中でもがいている内に何個かネジが飛んで行ったんだろう。 「先生……好き……ッ」 言うつもりなんかなかった言葉が、 勝手に口から飛び出していった。
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