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「……!
もしかして、傷が痛むの……!?」
背中の傷のことを思い出したリーアがジュピターの背に触れたところで。
「……っ、リーアちゃん、いいから。
俺の抑えが利かなくなる前に……」
意味が分からず、彼の膝に乗ったままのリーアは首をかしげ、苦しそうに顔を歪めるジュピターの頬を手で包み込んだ。
「そんな苦しそうにしてるジュピターを置いていけないよ……」
リーアの熱も上がっていくのだが、自分のことよりもジュピターの様子が気になった。
荒い呼吸を繰り返しながら伏せられていたジュピターの瞳に光が宿った。
ギラギラとした鋭い目線はまるで
肉食獣が獲物を狩る目付きに酷似していた。
「……忠告、したよ……?
君を傷付けたくないって――そう思ったのに」
「きゃあっ……!」
苦しそうに吐息を繋ぐジュピターの腕がリーアの上衣をたくしあげ、柔らかな膨らみに触れた。
「んっ……あうっ……はぁんっ」
雷が走り抜けるような感覚がリーアを高揚させ、思わずそんな声を上げていた。
「――リーアちゃん……っ」
色気のある切ない声がかすれるようにそうリーアを呼び、綺麗な長い指先が膨らみの先をきつく握った。
「んんっ、ああっ……ふぁああっ」
ぼうっと熱くなる身体と飛びそうになる意識。
疼くようにしてじんじんと冒していく身体の感覚に思わずリーアが身をよじる。
「リーアちゃん、……可愛い、もっと……もっと聞かせて」
身体の熱に合わせるように触れられるジュピターの手の動きに翻弄され、リーアの口からは身体を震わせながら吐息混じりの声が漏れていく。
そして、リーアの後ろから回される手はどんどん下へと伸びていく。
「やっ、だめ……あっ、――――っ」
すうっと脚に冷気が通り抜け、思わず身体を震わせたリーアに未知なる感覚が走り抜けた。
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