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それは、複数の金属の板。
光る杖の周囲に浮かび、わずかに上下する。
思わず杖から手を離すが、杖は空中で静止している。
『攻撃シーケンスの追加パーツを召喚』
杖を囲むように配置されたパーツ郡、その一つが外神の目の前に来た。
「っと……なんだ」
『手に取れ』
大きさは5センチ程度の金属パーツ。
接続端子が付いていて、見た目はUSBメモリのよう。
『VXドライバに接続するんだ』
「接続?」
どこに、と左手を見ると、答えるようにVXドライバが展開した。
スライド部分が土台から起き上がり、大きく口を開ける。
奥の方に接続スロットの光が見える。
「ここに入れればいいのか」
慎重に、スライドの隙間の接続スロットに、金属パーツを差し込んだ。
同時に、接続確認音にしてはやや派手なSEが響く。
隙間から手を抜くと、スライドは静かに閉じ、元の形に戻った。
外神は左手を杖へと伸ばし、VXドライバへ手をかける。
(行け!)
顕装のときと同じように、スライドを引いた。
『攻撃シーケンス:起動
剣形態(ブレイドフォーム)へ移行』
スライドに声が応じた瞬間、周囲を浮いていたパーツが杖にぶつかった。
金属同士を打ち鳴らす音を立てて、変形が始まる。
ストック部に薄い金属板がぶつかり、両刃を作る。
十字のヘッドとグリップにパーツが接続され、巨大化する。
『移行完了:剣形態』
声が響いたとき、杖は一ふりの剣になっていた。
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