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「とりあえずVXドライバを起動して。そうすれば“顕装”できるから」
「顕装?」
「装備を召喚させるの」
「どうやったらその顕装っての、できるんだ」
外神は左手のグラブと少女の顔を交互に眺める。
少女は無表情で外神の顔を見ていたが、
「ちっ」
「“ちっ”じゃねーよ早く教えてくれよ!」
「ゴメン、なんかめんどくせーなって思っちゃった」
「分からないんだから仕方ないだろ」
「sigh……」
「何が“sigh……”だ。やれやれみたいなジェスチャーすんな!」
「次々に説明をせっつかれて もね、」
少女の言葉の途中で、再び“戦士級”が腕を振り上げる。
両手の拳を高々と掲げる構えは、鏡の中で見たのと同じだ。
「は、や、く!」
半分キレながら叫ぶと、少女は外神の目を見て左手のグラブを指差した。
「左手を地面に向けて。手の甲のVXドライバを手首側にスライドすれば、君の武器が“顕装”されるよ」
うなずきを返し、金属パーツに手をかける。
「あ、“顕装”ってちゃんと言ってね」
「それ必須か?」
「当たり前でしょ。様式美って知らない?」
(じゃあ要らないんじゃないか……?)
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