一章

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「とりあえずVXドライバを起動して。そうすれば“顕装”できるから」 「顕装?」 「装備を召喚させるの」 「どうやったらその顕装っての、できるんだ」 外神は左手のグラブと少女の顔を交互に眺める。 少女は無表情で外神の顔を見ていたが、 「ちっ」 「“ちっ”じゃねーよ早く教えてくれよ!」 「ゴメン、なんかめんどくせーなって思っちゃった」 「分からないんだから仕方ないだろ」 「sigh……」 「何が“sigh……”だ。やれやれみたいなジェスチャーすんな!」 「次々に説明をせっつかれて もね、」 少女の言葉の途中で、再び“戦士級”が腕を振り上げる。 両手の拳を高々と掲げる構えは、鏡の中で見たのと同じだ。 「は、や、く!」 半分キレながら叫ぶと、少女は外神の目を見て左手のグラブを指差した。 「左手を地面に向けて。手の甲のVXドライバを手首側にスライドすれば、君の武器が“顕装”されるよ」 うなずきを返し、金属パーツに手をかける。 「あ、“顕装”ってちゃんと言ってね」 「それ必須か?」 「当たり前でしょ。様式美って知らない?」 (じゃあ要らないんじゃないか……?)
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