一章

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だが、“戦士級”が目前に迫る。 頭上に振り上げた拳が、絶望的な力で外神の頭上に降ってくる。 「うぅ……!」 食い縛った歯の隙間から息を押し出し、黒の巨体と正対した。 (何でもいい……何か起きろ!) 左手を下に突きつけて、手首のVXドライバを握り締める。 「ーー顕装!」 言い放つと同時、ドライバを引いた。 ドライバは数センチ後ろに下がったところで動かなくなり、手を離すと弾かれたように元の位置へ突っ走る。 自動拳銃のスライドのような動きをしたドライバが戻った瞬間、 『ドライバ起動』 (うお……!) 巨大な杭打ちが地面を叩いたような振動が、外神を足の裏から突き上げた。 唐突の衝撃によろけたのと同時、足下が光を放った。 高電圧のサーチライトの上に立ったような白の光は、外神を吹き飛ばすように輝く。 「な……!」 突き上げの衝撃で息が詰まって言葉が出ないでいると、円陣の光が更に強さを増した。
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