再テスト

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すると、板倉先生がうんうんと横で頷く。 「あいつ、雨宮の言うことなら聞くと思うんだ。髪も黒くしたし、制服もちゃんと規定通りの着方をするようになったし」 確かに、あれだけ注意されても茶髪と腰パンをやめなかった翔ちゃんが私と付き合いだした途端、黒髪で身なりがきちっとした模範生みたいに変身した。 冬休み明けそれを見た瞬間の先生たちと言ったら、もう驚くわ、感動するわ。 田沼先生にいたっては「雨宮、でかした」といきなり出会い頭に褒めてくるから、何の事だかわからずにビビったけど。 それが、先生の中で私が翔ちゃんへの影響力が絶大という結論に至ったのか。 「放課後、補習する教室に行くよう誘導してくれるだけでいいんだ」 米倉先生が縋るような目で見てくる。 「頼む、雨宮!この通りだ!」 板倉先生は私を拝みだすし、田沼先生からは無言のプレッシャーを感じる。 先生三人に囲まれて懇願されては、堪ったもんじゃない。 私は結局それを引き受けることにしたんだけど。
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