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今は一応、全ての教室の鍵が開けられている。(だから第二視聴覚室が開いていたのだ)
しかし、その分風紀委員が見回りしているのだ。
あいつらには……会いたくねえな。
そう思いながらも、右京はぼけっと校内を歩く。
周りからキャーっと歓声のような叫び声が聞こえるが、右京に近付くのが恐れ多いのか、一定の距離を置かれている。
それに興味もなく、右京はある事を思いだした。
あいつ……真白は確か、逃げる側だったか。
運動音痴そうだし……あいつ誰かに捕まってるのだろうか。
そこまで考えて、右京は怪訝な顔をして髪をくしゃりとさせる。
自分が何で真白の事を考えているのか、それがよく分からない。
右京「めんどくせぇ…な……」
自分の感情が良く分からず、そう口にした時……
「あーっ!!!!!いた!!!!」
嫌な声が、した。
振り向くとそこには……
見覚えのある、毬藻が一匹。
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