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陽斗「ねぇ……真白くん。真白くんは何者……?どうして……どうしてこんなにも皆は君に魅かれていくんだろう…あの右京ですら……何かしらの感情を持ち始めてる。」
戸惑ったような表情をみせた真白くんは、これから何を話すのだろう…
そんなズルい事を考えながら、俺は真白君の次の言葉を待った。
真白「…………僕が………何者かなんて………僕にはよく分かりません。もしかしたら、柴田真白は……もう存在していないかもです。」
陽斗「………え……?」
真白君の表情は固く、そしてその瞳は……こちらを向いているはずなのに何故か遠くを見ている様に感じる。
彼はもしかしたら、僕たちと同じくらい……
いや、それ以上の何かを背負っているのかもしれない。
それが、僕たちを惹きつけている理由なのかもしれない。
そう感じた。
真白「変な事いってすみませんっ……えっと……」
ハッとしたのか真白君はわたわたし始めて、
そして、恥ずかしそうに……言葉を紡ぎ始めた。
真白「これは……僕の勝手な勘違いで、勝手な妄想かもしれませんけどっ……
何故か、時々右京さんを懐かしく感じるんです。それが……もしかしたら右京さんもそうで……えっと……その……」
必死に言葉を俺に伝えてこようとするなんて、本当に可愛いなぁ……
陽斗「そっかぁ……もしかしたら二人は以前に会っていたのかもねぇ…それなら納得できるかなぁ…」…
ずっとやめていた口調を元に戻し、真白くんの頭を撫でる。
これを聞くためにわざわざお化け屋敷無理やり二人になって良かったなぁ…
真白君は本当に右京を救ってくれる女神さまなのかもしれない…
そう思う事が出来たから。
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