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陽斗「ちゃんと外の景色見ないともったいないでしょぉー!ほら会長もっ!真白君と一緒に乗れなかったぐらいで落ち込まないの!」
会長の肩をポンと叩けば、ムスっとした会長が俺を睨んできた。
亜也「………陽斗、お前夕霧と真白を近づけようとしてるだろう」
あらら、……やっぱりばれちゃってたかぁ……
陽斗「……うん。そうだよぉ…」
そう肯定の言葉を言うと、一瞬目を見開いた会長が俺に詰め寄ってきた。
亜也「何でだよっ……なんでそんな意味のないこと…」
陽斗「意味のないなんて事……まだ分かんないよ。真白くんなら、右京の心を変えられる気がするんだもん。だって……右京があんなに優しく笑うところ、久しぶりに見たんだもん。」
ついムキになってそう伝える。
ダメだ……なんか涙でちゃいそうだ…
唇をかみしめると、委員長が俺の頭を優しく撫でた。
朱里「……………陽斗、お前はそれでいいのか」
そして俺にわざわざそう聞いてきた。
なんだよ…委員長……優しいのか優しくないか分かんないんだから……
陽斗「良いよ。……真白君の事、知り合ってまだ数日だし…真白君の事まだなんにも知らないけど……でも、俺は真白君の事大好きになっちゃた。凄く真白君は魅力的だよ。だから、真白君ならいいやっ」
何故か人の心にスーッと入っていっちゃうあの子だから。
………あの子しかダメなんだ。俺じゃ、………ダメだ。
朱里「………そうか、それなら俺は何も言わない。」
ふっと優しく笑う委員長に、
亜也「いっとくけど、それでも真白は譲る気がねぇからな」
冗談か本心なのか分かんないけど、そう言って子供っぽく笑う会長に、
陽斗「……………外が綺麗だよ。二人とも。」
俺もつられて、笑顔になった。
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