そろそろ学校に慣れましたかね。

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あの日、僕がふかちゃんに学校に来ないかと聞かれた日。 ふかちゃんは提案をしました。 お金をこっちで全て持つ代わりに、ふかちゃんが言った時には必ず学校の手伝いをすることを。 そして、ふかちゃんが見せた資料には… 僕が何者なのか。 それが書かれている極秘の資料でした。 亜也「……!?これはっ…」 驚くかいちょ… 他の皆さんも、驚いていました。 その時、ガチャっとドアが開かれて… 陽斗「遅れてごめんねぇ…」 陽斗くんが入ってきます。 深沢「あぁ日向くん。君には少し僕から話していたが…これを見てくれ。」 そして手渡すその資料。 その資料を見て、陽斗くんは少し驚いて… そしてそのあと、 陽斗「やっぱり、君が和泉の消えた次男くんだね。」 やっぱり… そう、陽斗くんは言いました。 和泉。 その名は誰もが知る財閥の名前。 その名は右京と亜也の、夕霧、六條グループと並ぶ。 そして和泉には失踪してしまったと噂された次男がいた。 名前は… 陽斗「和泉…真白くん。」 真白「今は…っ…柴田真白です…!」 名前を呼ぶと、そう被せるように否定する。 今は。…その意味が彼の闇の存在なのだろう。 亜也「……意味がわかんねぇ…理事長。詳しく説明してもらえますか」 頭を掻いて、ため息をついた亜也は深沢に説明を求めた。 そして深沢はゆっくり…それに応え始めた。 深沢「僕の兼業でやってる会社は和泉とずっと取引をしていてね。和泉邸で会談をしていた時に真白に会ったんだよ。」 あの時の真白の表情は、今も忘れない。 思い出しながら、懐かしげに話す。 深沢「それで真白を誘ったんだ。この学校に。そして頼んだんだよ。頼んだときは学校の手伝いをしてほしいって。」 理事長の説明に、一応理解はしたが… 皆は彼が話す言葉の、隠れた疑問に意識を向けた。 何故真白を学校に誘ったのか。 それなのに何故失踪扱いになっているのか。 だけど、その理由はまだ理事長の口からは話されなかった。 全てを知るにはまだ早い…ってことか。 その事に、陽斗は少し悲しそうに表情をひきつらせた。
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