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優木「あんたはどうなんすか。会長さん。」
他の親衛隊がやめてくださいっ…と制止の声を向けるが、優木は止めようとしない。
優木「親衛隊を嫌ってた。それは事実っすよね」
最初は親衛隊とか、寄ってくる奴等が嫌いで変に目立たないようにするために親衛隊に入った。
そしてその時の親衛隊長が、健気で強い事を知った。
前会長の事を本気で好きだったその親衛隊長は、嫌だと思いながらも彼のためならと身を捧げていた。
俺が入ったときには、そいつはもう会長でもなかったのに、親衛隊長は最後までやり遂げたいと生徒会の親衛隊総隊長をしていたというのに。
前会長は卒業する最後まで親衛隊長を縛り付けた。
卒業するとき、親衛隊隊長は嬉しそうに、そして寂しそうにしながら…俺に親衛隊を任せて去っていった。
あの人をずっと縛り付けていった前会長が憎くて憎くて、
目の前の人があの憎い相手じゃないのは分かってる。
それでも俺は、
優木「答えたらどうっすか?あんたらだって…ずっと親衛隊を邪険に思ってただろ…」
あの人が託した親衛隊を、
全力で守らなくちゃいけない。
優木「何もしてくれなかったあんたらに…親衛隊の何が…っ…」
陽斗「李緒くん。」
感情が荒ぶった自分を止めたのは、
いつもチャラチャラしてる彼の、
初めてみた真剣な表情だった。
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