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計画はこうだった。
親衛隊を解散させ、そして新しく公式の親衛隊をつくる。
それは、親衛隊を学校の正式な活動として認めるということで…
今までに無かった突拍子もない案に、親衛隊の者たちはただただ驚くことしか出来なかった。
風見「公式の親衛隊を作るって…そんなこと出来るんですか」
亜也「正式な書類は俺たちが用意する。親衛隊の入隊名簿はまた俺に渡してくれ。」
風見「そういう事ではなくて…っ…他の生徒が納得するでしょうか」
分かってるはずなのに、ちゃんと答えてくれない会長様につい声を荒げてしまった。
親衛隊を公式にしたら、そりゃほかの生徒から親衛隊への目線も少しは変わるかもだけど…
でも、それだけじゃ絶対何も解決しない。
そういう思いでじっと会長様を見れば、会長様の真面目な瞳に僕は身震いした。
亜也「勿論、条件を提示する。親衛対象の合意を得た上で組織すること。その際、生徒会を踏まえての話し合いをする。そこで細かいルールを決めてもらい、それが出来なければ即解散。」
淡々という言葉に、皆は聞き入るしか出来なかった。
亜也「細かいこと踏まえてテスト最終日にある生徒総会で発表する。代表に風見、壇上で話してくれるか。」
だけど、その一言で名前を呼ばれた風見は目を見開いた。
その間に、更に追い討ちをかけるように、言葉を続けられた。
そしてその途端会長様だけ捉えてた視界が広がり、後ろで立っている方々も見える。
堂々と、そして輝かしい…
僕とは住む世界が違うよな、美しい人達。
亜也「俺たちは、お前に全て懸ける。」
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