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宏臣「何ですか亜也、急にそんなこと…」
クスリと笑って、亜也を見た宏臣の表情には確かに柔らかな笑みになっていた。
亜也「ほら、お前だって。」
宏臣「へ…?」
亜也「ずっと、俺以外にはその顔見せなかったのに…今では皆に見せてんじゃねーか」
そういう亜也も、いつの間にかどんどん表情が柔らかくなっていく。
何か、寂しいですね。
そう思いながら、そうですか?なんて誤魔化した。
陽斗「二人って…あれぇ…?」
凛「ひな…と、しっ…!二人…気付いて…ない」
二人ってもしかしてぇ…!
そう思って声に出したら、凛に怒られちゃった。
凛は気付いてたのかなぁ…?くっ…!情報通の俺が気付いてなかったなんて…!!
一生の不覚だよぉお…と思って落ち込んで、凛に慰めて貰っていたら、
亜也「お前らもな。」
呆れた顔の会長に目線を向けられた。
宏臣「そうですよ。凛も積極的に言葉を発するようになりましたしね。」
凛「そ…かな…?」
宏臣「はい。陽斗は相変わらずの調子な気もしますけど。」
陽斗「ええ…」
一人だけなんも変わってないってことぉー?
むーっと副会長を見たら、楽しそうな表情を見せられた。
宏臣「陽斗は最初から私たちを変えようとしてくれてましたしね。」
亜也「1つ言えば、前より楽しそうってとこか?」
陽斗「ええ…なんか嬉しいよぉーな微妙な感じー!」
そんなことを言いながらも、陽斗も嬉しそうな表情を見せる。
亜也「まぁ、変わった俺らなら…この学校を楽しいものに変えるのなんて簡単だろ。」
相変わらず俺様だなぁ…なんて笑う生徒会は、いつもと同じはずなのに何故かいつもより特別に感じた。
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