学校改革なのです!

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なんで、 風見「やっぱり、まだ明日の勇気が出ないん…です。」 ポロっと溢すように呟いた言葉に、優木くんはそのままの瞳で受け止めてくれた。 風見「僕じゃなきゃダメって言った優木くんに、縋りに来たみたいになってしまって…」 俯くと、頭に乗ってる手がわしゃわしゃっと動いた。 優木「何故か、風見くんと俺の憧れの人が被ってしまった…って言ったら怒る…?」 そして、申し訳なさそうにそう言われた。 優木「風見くんは凄いっすよ。多くの隊員の事考えてて、親衛対象にも強い思いを持ってて。」 まー俺が親衛対象になんも思ってないのがダメなんすけどね。そういう風に言う優木くんは、やっぱり初めて見る姿だった。 その憧れの人の為に、親衛隊長やってるんだろうな…なんとなく、そう思った。 優木「風見くんは大丈夫。」 そして次の言葉。 風見「だい…じょうぶ…」 優木「大丈夫っすよ。一人じゃないっす」 ね?とまた優しく笑う優木くんに、大丈夫…そんな気がした。 優木「まぁ、頼りないかも知れないっすけど、俺も居るんで。」 風見「優木くんこそ!自分を卑下するみたいな事言わないで…!」 頼りなくなんかない!そう思って、励ましてくれてるのに反論してしまった。 風見「ごっ…ごめん!」 優木「プッ…ははっ…ほんとに面白いっすね。」 風見「なっ…!!」 優木「俺ら、なんか仲良くなれそうっすね。」 そう言う優木くんに、 僕もそう思った。って、少し恥ずかしかったけど伝えた。 ありがと、優木くん。 風見「優木くん…!風邪引いちゃうよ…!」 最後に呟いた言葉が伝わったか分かんないけど、恥ずかしさを誤魔化すように… まだ濡れてる彼の髪に手を伸ばした。
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