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仕事が一段落して、今日はもう大丈夫って陽斗くんに言われて自分の部屋に向かっていたら…
バッタリ、藤咲くんに会いました。
いつも一緒にいる咲真くんの姿も無いです。
どーしたのでしょうか…?
真白「……?」
声をかけられて、首をかしげる。
その姿にまたクスッて笑われて、
藤咲「ちょっとお話ししたいんだ。」
藤咲くんは相変わらずの笑みのままそう言いました。
ーーーーーーーーーーー
真白「どうしたのですか…?」
階段から外へと続く非常階段で話をすることにした二人の会話は、真白のこの言葉で始まった。
もしかして、
そう思っていた真白の顔を見て、
藤咲「真白くんの予想通りだよ。咲真のこと。」
そう藤咲は言った。
……久しぶりのエスパーの能力は健在ですね…
顔だけ見て分かるなんて、恐ろしいですうう…
真白「え、エスパーで怖いなんて思ってませんからねっ…!」
つい、そう言ってしまうと、
目を真ん丸にした藤咲くんは、
藤咲「プッ…はははっ…」
声をあげて笑ってしまった。
藤咲「ほんと、君って面白いね。大丈夫だよ。なにもしない。」
そして笑いすぎて涙目になってるのを拭いながら、藤咲くんはいつもの笑顔とはちょっと違う笑みを見せてくれました。
なんか、すんごく優しい表情してたのです!
藤咲「………さっきね、咲真とケンカして来たんだ。」
……その表情のまま口にしたから、一瞬理解が出来ませんでした。
驚いて藤咲くんを見ると、
その笑顔が、悲しいものに変わってしまっていました。
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