1422人が本棚に入れています
本棚に追加
何年、
偽ってきたんでしょう。
この学園に居るときだけは、全てから解放されると思っていました。
でも、いつでも僕は…
臆病で、泣き虫で、
何も何も…変わってない。
今、この瞬間は…
学園が生まれ変わり、
咲真くんが変わるためのものです。
でも、それもですけど…
僕が、一歩…進む為のものでもある。
真白「生徒会総会を始める前に、僕から皆さんにお話ししたいことがあります。」
ただ一人で、舞台に立つ。
皆さんは、黙って聞いてくれるみたいです。
真白「今、学校で広まっている僕の噂についてですが…」
一回、息を吸って…ちゃんと言えるように手に力を込めた。
真白「半分が本当ですが、もう半分は偽りの情報です。」
偽り。
真白の言葉に、皆の表情は様々に変わる。
そして、
真白は続きの言葉を口にする。
真白「僕は、和泉の家の次男です。今は旧姓を使って柴田真白になってます。でも…」
でも、それに続くのは…
もう1つの、悪意のこもった噂。
真白「和泉の長男、和泉楓(イズミカエデ)と僕が恋人だなんて、全くのデタラメです。」
最初のコメントを投稿しよう!