新しい一歩

2/30
前へ
/300ページ
次へ
何年、 偽ってきたんでしょう。 この学園に居るときだけは、全てから解放されると思っていました。 でも、いつでも僕は… 臆病で、泣き虫で、 何も何も…変わってない。 今、この瞬間は… 学園が生まれ変わり、 咲真くんが変わるためのものです。 でも、それもですけど… 僕が、一歩…進む為のものでもある。 真白「生徒会総会を始める前に、僕から皆さんにお話ししたいことがあります。」 ただ一人で、舞台に立つ。 皆さんは、黙って聞いてくれるみたいです。 真白「今、学校で広まっている僕の噂についてですが…」 一回、息を吸って…ちゃんと言えるように手に力を込めた。 真白「半分が本当ですが、もう半分は偽りの情報です。」 偽り。 真白の言葉に、皆の表情は様々に変わる。 そして、 真白は続きの言葉を口にする。 真白「僕は、和泉の家の次男です。今は旧姓を使って柴田真白になってます。でも…」 でも、それに続くのは… もう1つの、悪意のこもった噂。 真白「和泉の長男、和泉楓(イズミカエデ)と僕が恋人だなんて、全くのデタラメです。」
/300ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1422人が本棚に入れています
本棚に追加