新しい一歩

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真白「咲真くんは、人に優しくされなくて…どう思いました?」 そして、やっと聞いた言葉がその質問で、 なんでそんなこと…って思いながら、必死に考える。 咲真「ムカついて、俺に優しくしなきゃいけないんだって…」 小さい頃から、俺は優しくされるべき人間だって…言われてた。 それが、間違っているのか…? 不思議そうに真白を見る。 真白「じゃあ、なんで咲真くんだけなんですか?」 俺だけって、優しくすることがって事か…? そう疑問に思ってることを気付かれて、真白に頷かれる。 真白「皆さんが、そう言って優しくしてくれるからですか…?」 咲真「そう…そうだ。」 今まで俺の周りは俺を一番に思ってくれて、俺に特に優しくしてくれた。 真白「それは、咲真くんの周りの皆さんが咲真くんの事大事だからですよ。」 真白に言われて、確かにあいつらは俺のこと大事にしてたな…って思って、 それと、俺だけに優しくするって事に何の繋がりが…?って疑問に思った。 でも、その答えは… 真白の次の言葉が教えてくれた。 真白「咲真くんと同じように、周りの人達も誰かに大事にされてるんですよ。だから、咲真くんだけ優しくするってことは間違いです。」 ゆっくり話される言葉は、心の中にじんわり溶けていく。 真白「咲真くんだって、大事な人を傷つけられたら嫌ですよね…?」 優しく顔を伺ってくれる真白に、俺は何度も頷いた。
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