新しい一歩

10/30
前へ
/300ページ
次へ
真白「良いですか?咲真くん。人は、誰もが愛されるべき人間で、誰かに大事に思われてる方たちばかりなんですよ。だから、咲真くんも人に優しくして、大事にしてあげて下さいっ…」 ね?と笑う真白に、見惚れて… 咲真「俺にも…大事にしてくれる人、学校でも出来るか…?」 不安になってそう言うと、 真白「何を言ってるんですかっ…!」 そう、何故か驚くように反応されてしまった。 真白「ずっと、ずっと近くに居たじゃないですか。」 そう言われて、 俺たちの近くに立って、こちらを見守ってる人物が見える。 咲真「悠太…?」 その人物は、心配しているみたいな優しげな瞳を向けている。 真白が頷いて、やっぱり悠太なんだって…思った。 ずっと学校で一緒にいてくれた悠太。 咲真って…優しく名前を呼んでくれた悠太。 俺は、何度も何度も…酷いことを言ったのに。 真白「また、藤咲くんにも皆にも、謝りましょうね?」 真白は、涙でボロボロな俺に気を遣って… またって、言ったんだろうけど… 咲真「いや、今やって良いか?」 悪いことをしたら、謝らなければいけない。 驚いてる真白に、軽く笑って、 …覚悟を決めて、立ち上がった。 声だけには、自信がある。 俺は、皆に聞こえるように… 俺の想いが届くように 精一杯、声を張り上げた。 咲真「今まで、本当にごめんなさい!!!!俺は、変わりたいっ…!この学校に、皆と一緒に笑い合いたいっ…!!どうか、」 どうか 咲真「俺に、やり直すチャンスを下さいっ…!!!!」
/300ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1422人が本棚に入れています
本棚に追加