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小さい頃、体が弱かった僕は…一年の半分くらいを自分の部屋で暮らしていました。
気も小さくて、人見知りだったから、当然友達もほとんど居ませんでした。
そんな僕の近くにずっといてくれたのが、
兄の楓と、そして真崎白(マサキ シロ)くんでした。
彼もあだ名がましろで、一緒だねって…話かけてくれたのが出会った初めの頃でした。
楓「ほら、まー坊。ましろがお花摘んできてくれたぞ」
白「大丈夫ー?真白が好きなタンポポ持ってきたからね!」
真白「楓にぃっ…まー坊は麻婆豆腐みたいだから嫌だっ…!」
思えば、その時は僕……敬語は使ってませんでしたね。
まー坊って言い方、麻婆豆腐みたいですし、子供扱いされてて嫌でしたけど…
今では、懐かしい思い出です。
面倒見のよい兄に、優しい白。
二人が大好きで、ずっと一緒にいました。
でも、僕と白が中学1年生になって、
楓にぃが高校に入ってしまってからは楓にぃも忙しくて、中々会うことが出来なくて。
家が一緒の僕でさえあんまり会えなかったのに、白は本当に淋しい思いをしたと思います。
僕が、辛うじて二人と会うことが出来ていて、
そのたびに…
白「楓さん、元気にしてる?俺の事忘れてないかなぁ…」
楓「なぁ、まー坊。ましろは元気か…?」
そう、二人ともお互いを気にしていて、
僕は密かに知っていました。
お互いが、好き同士になっているということ。
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