1422人が本棚に入れています
本棚に追加
ーーーーーーー
話を聞いて、全員がその時の真白と同じように…
凍りついた。
陽斗「まさか…」
まさか、そのまさかが…
真白「楓にぃは、僕と白の存在を消しました。楓にぃの恋人である、ましろという人物を…僕だと思ったんです。」
最初は、白と僕を重ねてるのかな…?
僕を白だと思いたいのかな…?って思ったけど、
それは違いました。
ましろ。
それは、僕と白を重ねた…新しい人物でした。
亜也「なんだよ…それ」
悔しそうにそう呟くかいちょに、優しいな…と思う。
同情でもなく、それがやるせなさなのが嬉しい。
紫桃「じゃあ、今柴田は兄の恋人のましろという人物になっている…ということか?」
いいんちょは、やっぱり鋭くて…
その問いに、ゆっくりと頷いた。
咲真「真白っ…ごめんっ…!俺、っ…俺っ…」
すると、咲真くんが瞳に涙をいっぱい溜めて…そう頭を下げてきた。
隣にいる藤咲くんは、咲真くんの肩に手を添えている。
咲真くんが言ってるのは、写真の事でしょう。
僕と、楓にぃが…キスしている写真でしたから。
真白「大丈夫ですよ。慣れましたし。」
それに、
真白「僕は、楓にぃが近くにいるだけで…どんな形でも構わないですから。」
2度と、二人失う感覚なんて味わいたくない。
真白「別に、ほんとの僕を覚えていなくても…」
本心なのに、まるで言い訳をするように、
そう聞こえて、しまうのは何故でしょう。
誤魔化すように言葉を続けて、目線を移動させれば、
右京さんと、目が合いました。
そして、やっぱり右京さんは…
僕の心の中に入るのが上手いと感じます。
右京「じゃあ何で………お前は此処に来たんだ?」
最初のコメントを投稿しよう!