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高1の時に優木が転校してきて、そして高1高2とクラスが一緒だった。
違う隊だが、親衛隊ということでわりと言葉は返すほうだった。(といっても、他の者からすると一言二言くらいの会話なのだが。)
適度な関係。
適度な距離感。
それで、俺は良かったのだが…
渋谷「………どけ。」
目の前の、俺の机に堂々と座ってきた奴を睨む。
現れた優木は、そろそろ授業が始まると言うのに…そこから退こうとはしなかった。
それだけでも、イライラすると言うのに…
こいつの席は、俺の前なのだ。
…つまり、己の椅子に座れば普通に話は出来る。
はぁ…とため息をはいて、優木の様子をとにかく伺った。
どけ。そう言ったハズだったのだが…
優木「やっぱり、風見くんのとこ…大変なのかなぁ…」
それは、どうやら聞き入れて貰えなかったようだ。
毎度、毎度、
風見が去ったあとは…だいたいこんな感じだ。
優木「俺の隊でも、助けてあげられると良いんだけど…」
どうやら、今回の事で一気に風見と距離が近づいた優木。
風見が困っている様子を気にかけ、毎度俺に様子を尋ねてくる。
その様子は本当に気にかけている事が分かり、俺も最初はちゃんと答えなければと思っていた。
しかし、その頻度が問題なのだ。
風見も、優木も…
何故、ここまで俺の所に来るのか。
渋谷「優木。今週…俺のところに何度その話をしに来た?」
呆れるようにそう尋ねれば、
優木「え、来すぎて分かんないよそんなの」
けろっとした顔でそう言われる。
こいつらは…本当になにがしたいのか。
風見と優木のせいで、俺は平和になったこの学校で、未だに平穏な生活を出来ずにいた。
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