僕、柴田です。

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深沢「それを……私に聞いて、どうするつもりだ?あの子の力になろうとするのか?」 右京「………は?力になんて…… 」 ばつが悪い気がして、斜め下に視線をずらした。 すると理事長は俺を通り過ぎようとする。 そして丁度、俺の隣に来たところでピタリと足を止めた。 深沢「今の君に真白を知る権利はないよ。聞きたきゃ本人から聞かなくてはね。」 理事長の一言で、今自分がズルい事をしていたのに気が付く。 他人の秘密をまた他人から聞き出そうとするなんて… 俺は何してんだよ…… 自分に苛ついて、これ以上理事長と話す気にはなれずその場で立ち竦んだ。 理事長はそんな俺の肩に、 手を置いた。 深沢「でも…………今回は真白も悪い。きっと今あの子は酷く後悔しているはずだよ。」 視線を上げて理事長を見れば、 理事長は申し訳なさそうに笑っていた。 深沢「すまないが、あの子の間違いを正しておいてくれるかい?私が君にしてほしい事……分かるだろ?」 その威圧的な言葉に、 俺はただ頷く事しか出来なかった。
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