1421人が本棚に入れています
本棚に追加
/300ページ
深沢「それを……私に聞いて、どうするつもりだ?あの子の力になろうとするのか?」
右京「………は?力になんて…… 」
ばつが悪い気がして、斜め下に視線をずらした。
すると理事長は俺を通り過ぎようとする。
そして丁度、俺の隣に来たところでピタリと足を止めた。
深沢「今の君に真白を知る権利はないよ。聞きたきゃ本人から聞かなくてはね。」
理事長の一言で、今自分がズルい事をしていたのに気が付く。
他人の秘密をまた他人から聞き出そうとするなんて…
俺は何してんだよ……
自分に苛ついて、これ以上理事長と話す気にはなれずその場で立ち竦んだ。
理事長はそんな俺の肩に、
手を置いた。
深沢「でも…………今回は真白も悪い。きっと今あの子は酷く後悔しているはずだよ。」
視線を上げて理事長を見れば、
理事長は申し訳なさそうに笑っていた。
深沢「すまないが、あの子の間違いを正しておいてくれるかい?私が君にしてほしい事……分かるだろ?」
その威圧的な言葉に、
俺はただ頷く事しか出来なかった。
最初のコメントを投稿しよう!