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檻の横で座る宝城、その横にはなんとか入れられた小さなパンがあった。
獣人も諦めたのか檻の奥真ん中に身をそめる、が
小さなうめき声をあげているそれもまた幼い声で一生懸命と
諦めてはいないようだ
宝城「・・・・。」
「ぅぅぅぅぅ・・・・」
宝城「分かるよ、一人って怖いよね、私もだったから」
といって獣人を見ると獣人の声はすこし強くなり、向きをそらすとまた平常のうめき声に戻った。
宝城「見るなって言いたいのね、わかった」
といって微笑んだ。
そういうと、懐からノートを取り出し呟いた。
宝城「ずっとあなたを見ていたの、ここに運ばれて二日目からねあなたの変化を」
ノートを開きページをめくった。
宝城「とっても可愛かったなぁ、ねぇ私が名前つけても・・・いい・・・かな?」
ノートを閉じた。
宝城「あなたの元の本名って知ってる?名前の頭のイニシャルはRなんだ、それとあなたの性格、小さいのに『俺は強い』『怖いんだぞ』って思いが伝わってくるの、まるでおとぎ話にでも出るライオンね、本当は雄のライオンはぐうたらなんだけど・・・・」
それを聞いているのか聞いてないのか、良くわかっていないようだが、言葉を聞いている様子で見つめる獣人
宝城「だから・・・・あなたの名前はリオン、Rとライオンのイニシャルから取ってリオン・・・どう・・・かな?」
微笑み振り返る、今度はうめき声はなかった
宝城「気に入った?んじゃ、よろしくねリオン」
笑顔で言うといつの間にかうめき声は消えていた
よく見ると、鼻から息をだす音だけ
宝城「寝ちゃったんだ」
彼女もそのまま眠りについた
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