再構築

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それでも、この部屋で 朝を迎えるわけにはいかない。 優しい手を払い 点々と散らばる服を集める私に 温人さんはため息をつく。 「奈々緒 君は一体、何にそんなに 怯えてるんだろうね」 怯えてる? 何を言ってるんだろう。 私はただ、 汚れきったこの身体を さらに汚しているだけだ。 真っ黒に あます所なく塗り潰すように。
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