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まぁでも好きな人のワガママなら叶えてあげたくなるもの。結局は惚れた弱みというやつだ。
そんな事を思いながらコロッケの形を整えていると、ロイがキッチンの見えるカウンターに座っていた。
「大佐!?なんでいるんスか!…書類は?」何となく予想はついてるが一応聞いてみることにした。
「あんなもの食べた後でもよかろう。」
やっぱり。[あんなもの]を残業に持ち越したのは誰ですか。
「まったく。こんな調子じゃ良くて朝まで、悪くて中尉に射撃訓練の的にされちまいますよ。」
ロイは大げさに手を目に当てて、「あぁ私はこんな残業に付き合ってくれる優秀な部下を持てて幸せ者だよ」
「そう思うなら今度飲みおごって下さい」
ジュッと油の中にくぐったコロッケの食欲をそそる匂いが周りに広がる。
「ン~。なんかタネ作り過ぎちまったな。」ボールに入っているタネはまだ結構残っていて2人では食いきれそうもない。
「ブレダか寮のヤツらにでもあげるか」ブレダにあげるならあいつ全部1人で食っちまいそうだなー。
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