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2月27日木曜日
俺たちが作り上げたシステム。
地域のお年寄りには、タブレットのリース契約を結んでもらい、お店の商品をタブレットで注文する。
午前中の注文は、夕方配達。
午後以降の注文は翌日配達。
お店は、配達代はリース料金から利益を取るので無料。
配送ルートが予め決められるので、配達の時間が大幅に削減できる。
このシステムの導入作業に今日は、先ずは1店舗で成功例を作ってくれとの事で朝から来ていた。
昼になって…
「君が美奈ちゃんかぁ。
宮下君が惚れるのもわかるわ。」
えっいきなり爆弾落とすんかい!
偉いことになるぞ…
『セクハラですよ…』
久々に見るSっ気…
「はいはい。参りました。
邪魔せんとくわ。
じゃあ、お2人さん、頑張って!」
笑顔で去って行く役員さん。
残されたこの場…
チクチク刺さる視線…
『あんた何言うたんか白状し…』
「いや…」
言える訳ない…
『帰る。山下部長には宮下先輩が一人で出来るって言ってたから帰ってきたって言うとく…
あと、午前中なんかちょくちょくスーパーの中見てくるとか言うて、私に仕事押し付けてたのも言うとくわ。』
「それはちゃんと…」
美奈は怒って話の途中で帰って行った。
仕事だけは何があってもちゃんとやってきた美奈が、仕事を放棄した。
相当お怒りのようだ。
とにかく、さっと仕事を終えて、会社に戻った。
「「「お疲れさん!」」」
ここのところ、部内の皆俺にあったかい。
年度末、この未来通信の成果を皆が期待してくれている。
そんな中、1人鋭い視線を送っていたのが美奈だった。
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