身近な君へのホワイトデー

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結局研修が終わって以来、ずっと俺は美奈の愚痴聞き係長。 なかなか出世できないから、こんな事で係長になってしまった。 って言っても俺と山下の間だけ… 美奈は愚痴を言うだけ言ったら、次の日にはきれいさっぱり忘れたかの様に渉先輩や中山部長と話をしている。 そして必ず、『ありがと』ってメモをしれっと机に置いて行く。 1度『ありがとう』じゃなくて、『ありがと』って書いてる理由を居酒屋で聞いたことがある。 『2時49分は男として一つ足りんもんがあんの… だから一つ足らんわけ… とりあえず、仕事頑張って下さいね… 2時49分さん。』 本気か冗談かわからんけど… がんばってみるか… ただ、一つ足らん… これ、中山部長の口癖。 言い方はムカつくけど、俺の事見てくれてるってことかな? そして、今年… 俺の大学の先輩が、紹介してくれた先で営業部2位の成績になった。 やっぱり一つ足りんけど、お荷物社員を脱した。 そこに自信が生まれたのは事実。 だから、今年もらった義理チョコ… ホワイトデーで一発逆転を狙っていいかなぁ…って考えたりもする。
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