身近な君へのホワイトデー

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2月17日月曜日 早速今日からホワイトデーへ向けて動き出す。 いつもより30分早く出社した俺は、とにかく美奈残業作らないと…なんて考えていた。 そう思いながら、自分が卑怯者になってく気がした。 アホらし… やめやめ。 男は直球勝負や! なんか気持ちがスッキリしたが、朝一の会議… 衝撃が走る。 それは中山部長の一言から始まる。 「美奈ちゃんが頑張って事業が拡大しつつあった未来通信って会社… 今のところもって3月いっぱいと聞いている。 そこでだ… うちが救済を決めた。 飽和状態になりつつある通信業界だったが、Windows8の発売でこれからは八百屋・魚屋どんなところでもパソコン・タブレットが普及する。 未来通信の未来システムは、リテールビジネスの場で必ず活躍する。 宮下。 未来システムを売れ! 今日から、3月末までに未来通信が持ち直す契約取って来い。」 「マジっすか!? そんなんできるわけないっすよ! 俺、インターネットすら苦手やのに…」 「だから言うてんねん。 買い物に行けないお年寄りが、家にいながら肉や野菜・魚、いろんな買い物ができるシステムを作ったのに、未来通信はそのシステムをよう売らん。 機械音痴の宮下でも使えるシステムや。 四の五の言わんと愛する美奈ちゃんのために頑張れ!」 えっ?ええ!! 部署内がざわめく… いつから?とか、やっぱりそうやったんか?とか… 『部長!セクハラですよ! 私にも男の1人や2人いるんですから…』 えっ? マジで… 俺のホワイトデー… 終了… …寛 ってこんなところで終われない… それでもやるしかない。 頑張れ俺…
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