身近な君へのホワイトデー

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さっそく、美奈と打合せをする事にした。 「美奈、未来通信について知ってる事教えろ!」 ちょっとカリカリしていた。 だって…1人なら未だしも2人も… 『先輩、私に男がいたからイライラしてるん?』 ニンマリ話す美奈を見ているところさらにイライラが募る。 「うるさい!さっさと教えろ!」 『そういう風に男らしさがあったら、先輩にも惚れたのになぁ。』 なんやこいつ… 俺を怒らせたいんか? 「話にならん!未来通信に電話を入れとけ!宮下が今から行くって。」 『はぁ~い。』 なんやムカつく! ニコニコ答える美奈。 意味がわからん。 そして会社を飛び出た。 突然行ったにも拘らず、丁寧な扱いを受け、一通りのシステムを教えてもらい追えた頃には、19時を回っていた。 本来今日処理すべき書類を片付けようと会社に戻ったら、全ての書類がなくなっていた。 メモとともに… 『洋先輩 書類は処理しておきました。 先輩に頑張ってほしいし、今日は遅くなるだろうから、先輩の家でご飯作って待っててあげる。』 やべっ! こんな事は初めての出来事… 雪でも降るんちゃう? 先週はここ大阪でも、雪が積もっていた。 電車は異常に混むし、子供の頃の様に喜べない。 確実に親父へと近付いていると実感したバレンタインデー。 義理チョコを思い出し、家で待ってるの響きにデレデレににやける顔を引き締めて、事務所を後にした。
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